2024年最新!AIデータ入力とは?データ入力自動化ツールを徹底解説

 公開日:2024.05.29

AIデータエントリー

 データ入力自動化とは?

データ入力自動化とは、データ入力作業を自動化する仕組みを指します。従来は人間が入力していた作業を、ソフトウェアやロボットが自動処理します。

自動化をするためには、従来はプログラミング知識が必要でしたが、最近は誰でも利用可能なツールが増えています。音声入力やWebスクレイピングなどが代表例で、ツールを活用することで、作業負担を軽減し業務効率化が実現できます。

 AIデータ入力とは?

AIデータ入力とは、AIによって自動化された形でデータを入力する作業を指します。従来は人手で行われていました。文書や資料の内容をパソコンに入力するデータ化作業を、AIが自動的に処理します。

対象となる書類や作業は以下のとおりです。

  • 顧客情報
  • 契約書
  • アンケート結果
  • PDF/画像の文字
  • 音声の書き起こし

 

AIデータ入力の活用は多岐にわたります。

 データ入力の業務種類

データ入力業務には大きく分けて以下の4種類があります。

手書き文字入力 契約書や請求書、アンケートなどの手書き文書をデータ化する業務。AI-OCRを活用。
印刷物デジタル化 名簿や伝票、パンフレットなどの印刷物を電子データに変換する業務。OCR/スキャナーを使用。
Web入力 ウェブサイトのフォームに情報を入力する業務。クラウドソーシングなどで外注も可能。
音声テキスト起こし 動画や音声データを文字に書き起こす業務

 

データ入力業務は、入力対象の種類によって業務内容は大きく異なります。

 自動化に適したデータ入力業務の種類

 

自動化に適したデータ入力には以下の4種類があります。

経理業務 給与/税金計算、決算書作成、経費清算など、ある程度手順が決まったルーチンワークは自動化に適している。
営業業務 名刺データ登録、見積書/納品書作成など、定型的な業務であれば自動化ができる。
人事業務 個人情報管理、採用関連業務(メール案内、書類選考、スケジューリングなど)は膨大な作業があり、自動化により大幅な工数削減が見込まれる。
EC業務 受発注処理、在庫管理、配送メール送信、問い合わせ対応などの定型作業は、RPAによる自動化で効率化が図れる。

 

業種・業務に合わせて、適切な自動化ツールを選ぶことが重要です。

 データ入力自動化がもたらす主なメリット

データ入力の自動化にはさまざまなメリットがあります。

 作業時間の短縮と生産性向上

 

データ入力の自動化により得られるメリットには、作業時間の短縮と生産性向上があります。

自動化ツールの場合、人間よりも高速にデータ処理が可能です。処理速度の向上により、作業時間を大幅に短縮できます。

単純作業がツールに代替されることで、従業員の肉体的・精神的負担が軽くなり、より付加価値の高い業務を振り分けることが可能です。

また、データ入力の自動化は24時間365日稼働が可能なため、昼夜問わず無休で稼働でき、業務の柔軟な運用が可能になります。データ入力に要する工数やコストを簡単に測定・管理できるため、コスト削減にも大きく貢献できるでしょう。

 エラー削減とデータの正確性向上

データ入力の自動化により、以下の3点でデータの品質が大幅に向上します。

 

1.  ヒューマンエラーの削減

人手によるミスプリントや入力漏れがなくなり、データの正確性が高まります。24時間稼働が可能なため、タイムリーなデータ更新が可能です。

 

2.  データ標準化の徹底

AIやRPAでは、あらかじめ決められた規則に従いデータ入力のフォーマットが統一されます。RPA(Robotic Process Automation)とは、パソコンで行われる作業を人の代わりに自動で実施するソフトウェアロボット技術です。

 

3.  ミスの削減

人手によるヒューマンエラーを防げるため、データの正確性が高まります。

データの品質向上は、分析業務の生産性を大きく左右します。正確でリアルタイム性の高いデータがあることで、高度な分析が可能になり、経営判断の質を大幅に改善することができるでしょう。

 データ入力自動化が特に役立つ業務と事例紹介

データ入力自動化が特に役立つ業務と事例を紹介します。

 

 請求書処理と経理業務

請求書処理

請求書の処理におけるデータ入力の自動化には、AI-OCRやRPAが活用されています。AI-OCRとは、画像データに記載された文字をデジタルなテキストデータに変換するOCR(光学文字認識)技術に、AI(人工知能)を搭載したものです。

AI-OCRはAIで請求書からデータを抽出し、RPAで経理システムへの入力や支払手続きを自動化が可能です。

経理業務

経理業務には、以下の定型作業があります。

  • 給与計算
  • 税金の計算
  • 決算書作成
  • 帳票の作成
  • 経費清算

等の定型作業が多数あります。

経理業務は、ルーチンワークが中心なため自動化ツールとの親和性が高いです。

具体的には、RPAを活用して給与計算から口座振込み、帳票作成までの一連の処理を自動化できます。

 顧客情報のデータベース管理

データベース入力の自動化は、顧客情報のデータベース管理に適しています。

データベース入力の自動化

AI-OCRで受注情報を自動取得し、RPAで顧客データベースへ入力できます。手作業に比べミス削減とスピードアップが可能です。

データ活用の効率化

顧客データが電子化され一元管理されることで、マーケティング施策の立案や分析がしやすくなります。

セキュリティ強化

顧客データへのアクセス権限を細かく設定できるため、情報漏れのリスクを最小化できます。

24時間無休の運用自動化ツールによる入力・管理作業は夜間や休日でも実行可能です。業務の柔軟な運用が図れます。

顧客データの価値が高まる中、管理体制の強化は必須です。自動化ツールの活用は、欠かせない重要施策といえるでしょう。

 人事・給与計算の自動化

人事・給与計算の自動化を、COMIT HRの事例をもとに紹介します。

概要 沖縄のホテルチェーンがCOMIT HRを導入し、給与計算業務の効率化とコスト削減、正確性の向上を実現
課題 ・コロナ禍による緊急事態宣言で経営悪化

・本社移転に伴い、給与計算担当者の6人が退職

属人化していた給与計算業務

・勤怠・労務・給与・社会保険業務の迅速かつ正確な処理の必要性

解決策 COMIT HRによる給与計算業務のフルアウトソーシング
成果 ・給与計算業務担当者を6名から1.5名に削減し、人件費を大幅削減

・給与計算処理時間を短縮し、業務効率を向上

・法改正への迅速な対応を実現

・給与計算の正確性を向上

 

具体的な成果として、従来6名で対応していた給与計算業務を1.5名で対応可能にしたことで、人件費を大幅に削減しました。また、給与計算の自動化により処理時間が短縮したため、業務効率の向上に成功しています。

COMIT HRでは自動化だけではなく、人によるダブルチェック体制を敷いているため給与計算の正確性が向上しました。

COMIT HRの導入により、BPOとクラウド型人事SaaSシステムを実現し、大幅な業務の外部委託化と最適なシステム構成を実現しました。

 保険金査定

大手生命保険会社では、保険金の査定のために医療診断書や保険申込書などの紙媒体書類を大量に扱う必要がありましたが、従来のデータ入力作業はコストが高く、繁閑の差が激しいことが課題でした。

課題解決のためにCOMITXのAI-OCRを導入した結果、従来の業務に比べて約40%のコスト削減を達成しています。

また、AIによる自動化と人による最終チェックを組み合わせることで、データ入力作業の効率化、業務プロセスの効率化、データ品質の向上を達成しています。

損害保険会社では、AI-OCRによる紙業務の自動化により、業務のブラックボックス化やセキュリティリスクを軽減し、生産性を向上させています。

企業 ・損害保険会社

・生命保険会社

対象業務 ・医療診断書/保険申込書などの入力業務

・契約計上業務

課題 ・高コストなデータ入力作業

・繁閑時期の格差

・人員不足と余剰人員の発生

・採用やトレーニングコストの増加

・紙業務による業務のブラックボックス化

・紙や配送によるコストの高騰

・紙業務依存によるセキュリティリスク

導入効果 ・従来比40%のコスト削減

・人員配置の最適化

・採用・トレーニングコストの削減

・業務プロセスの効率化

・データ品質の向上

・オペレーション可視化による標準化

・情報の一元化管理による生産性・稼働率の向上

・紛失や情報漏洩リスクの削減

 

 

 おすすめデータ入力自動化ツール4選

おすすめデータ入力自動化ツールには次の4つがあります。

1.  RPAソフトウェアの活用

RPAとは「Robotic Process Automation」の略語で、PCで行う事務作業を自動化できるソフトウェアロボット技術です。あらかじめ作業手順を教えることで、人間と同じ作業を自動で行えます。

RPAは以下のような業務での活用が可能です。

  • ワード/エクセルへのデータ入力
  • 書類からの情報転記
  • メール送信作業
  • Webフォームへの入力
  • システム間のデータ連携

マーケティングやカスタマーサポートなど、大量の定型作業が発生する業務において、RPAは人的作業を肩代わりし、大幅な業務効率化を実現します。

 

2.  AI-OCR技術の導入

OCR(Optical Character Recognition)とは、画像データに含まれるテキスト部分を認識し、文字データに変換する技術やソフトウェアです。

AI-OCRは、 AI技術とOCRを組み合わせることで、機械学習による文字認識率の向上や、帳票フォーマットの設計をせずに、項目を抽出することが可能です。

COMIT Xが提供する「COMITX AI-OCR」は、高い文字認識精度と導入の手軽さが特長です。クラウドベースで構築されているため、専用の機器やソフトウェアをインストールする必要がありません。

 

3.  Excelマクロと自動スクリプト

Excelマクロは、Excelの定型作業を自動化するための機能で、以下の作業を自動化できます。

  • データ入力
  • 計算処理
  • 書式設定
  • グラフ作成

マクロの記録方式は、マウスの操作を追うだけの簡単な方法もあり、プログラミング経験がなくてもマクロを活用できます。

Excelだけでなく、Webスクレイピングや外部アプリ連携も自動化できるスクリプトツールもあります。

データ収集からレポーティングまでの業務フローを徹底的に効率化でき、生産性の大幅な向上が期待できます。

 

4.  クラウドベースの経費管理システム

クラウド型経費精算システムとは、従来の紙ベースの経費申請から脱却し、経費処理業務全体をデジタル化するためのシステムです。

クラウド型経費精算システムの特長は以下のとおりです。

  • クラウド上で申請・承認が完結
  • 領収書のデジタル化
  • ワークフロー管理
  • データ自動連携

クラウド経費システムは、ペーパーレス化とプロセス自動化により、業務効率の大幅な改善をもたらします。

 実際に自動化を実現するステップ

データ入力自動化を実現するステップは下記の流れになります。

 

ステップ1. 適切な業務プロセスの選定

実際に自動化を実現するにあたり、最初は自動化に適した業務を選定します。

現状を把握するために、経営者や現場社員へのヒアリングを行い、定型的な作業や負荷の大きい業務を特定します。

ヒアリングでは、以下の点に注目しましょう。

  • 業務内容
  • 処理時間
  • 処理頻度
  • 処理方法
  • 担当者
  • 業務上の課題

その後は、選定した業務のフローチャートを作成し、無駄な工程がないかを確認、最適化します。最終的に自動化が効果的なプロセスを選び、作業手順やルールをマニュアル化します。

 

ステップ2. 最適な自動化ツールの選択と評価

自動化する業務が決定した後は導入するツールを選択します。

自動化ツールは種類が豊富で、各社でさまざまな特徴があります。

ツールを選定するためには、以下のポイントを考慮しましょう。

操作性 直感的に操作できるシンプルなインターフェースを採用しているツールを選ぶ
コストパフォーマンス 初期費用だけでなく、ライセンス料や保守費用など、ランニングコストも含めて総合的に判断する
セキュリティ 厳格なデータ暗号化やアクセス制御機能などを選ぶ
対応業務 自社の業務内容を分析し、自動化したい業務に対応していることを確認する
拡張性 業務量が増加しても柔軟に対応できる拡張性を持つツールを選ぶ
導入実績 導入実績が豊富なツールは、それだけノウハウが蓄積されている
サポート体制 充実したサポート体制を持つツールを選ぶ

 

ステップ3. 実装とトライアルの段階

多くの自動化ツールには、トライアル期間が設けられています。期間中に実際の業務を自動化し、効果を検証しましょう。

トライアル期間を利用することで、複数のツールを実際に試すことができます。自社に最適な製品を比較検討することが可能です。

事前に使い勝手を確認することで、従業員のスキルや企業の課題に最も適したツールを選ぶことができます。

 

ステップ4. 全社展開と効果の測定

トライアルで大きな問題がなければ、本格導入に移行します。導入後は、業務の効率化度合いを定期的に従業員から情報収集し、効果を分析しましょう。

「操作が難しくて逆に時間がかかった」

「操作方法が面倒で誰も利用していない」

などの問題が発生することがあるため、定期的に現状を把握して状況に応じた活用方法を見直しましょう。

 

 

 自動化ツール導入の課題

自動化ツール導入の課題は以下が挙げられます。

 

1.  初期投資の負担

自動化ツールを導入する際には、導入コストがかかる点に注意が必要です。自動化ツールの導入には初期費用とランニングコストがかかることが一般的です。

新たに自動化ツールを構築したり、既存システムを再構築したりする場合は、エンジニアの人件費が必要になります。大規模な投資に見合ったリターンが得られるか不安なため、経営者が消極的になることが考えられます。

 

2.  技術的なハードル

データ入力の自動化やツールの導入に伴う課題は、社内だけで解決することが難しい場合があります。

IT関連の問題では、IT人材を確保できなければ、外部企業に頼らざるを得ません。自社で解決が難しい課題に直面した際は、外部の専門家に相談することが重要です。

自動化ツールを導入する際には、問題発生を見越してサポート体制が充実した企業の製品やサービスを選びましょう。

 

3.  システムとの互換性

自動化ツールには多種多様な機能があります。データ入力の自動化ツールを選定する際、将来的な拡張性や他のシステムとの互換性に対する考慮が必要です。

自動化ツールが既存システムと連携できるよう、APIを利用することが一般的です。API(Application Programming Interface)とは、アプリケーション同士をプログラミングでつなぐための接続仕様やインターフェースを指します。

 

4.  データセキュリティの懸念

自動化ツールの導入には全社的な共通認識と組織の理解が必要です。情報漏れのリスクにも注意が必要です。

自動化ツールは機密性の高い書類を取り扱うケースも考えられます。外部漏洩は法的問題やプライバシー侵害につながりかねません。

自動化ツールの利用時にはデータの安全性も確認しましょう。

 

 

まとめ

企業にとって人材不足と業務効率化は永遠のテーマです。AIデータ入力ツールはその解決策として注目を集めています。

 

本記事では、自動化ツールの仕組みからメリット、選定・評価のポイント、具体的なツールを解説しました。

 

COMITXではAI-OCRとBPOを組み合わせ、長年の業務ノウハウや効果的な管理手法とツールを活用し、業務効率化と品質向上を実現します。

 

また、AIデータ入力以外にも、AIによる火災保険金算定業務や24時間対応可能なAiCall、AIペッ卜保険金算定業務など様々なサービスを提供しています。

 

企業の業務効率化やコスト削減、顧客満足度向上などに貢献しますので、興味をお持ちになられた方はぜひ、COMITXのサービスをご検討ください。