ペーパーレス化と情報セキュリティの関係性
公開日:2021.09.27
ペーパーレス化と言えば、「業務プロセス改善のために実施するもの」というイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、ペーパーレス化によるメリットはそれだけではありません。
情報セキュリティ対策としても効果が期待できることをご存知ですか?
ペーパーレス化と情報セキュリティについての関係性を解説します。
目 次
- ペーパーレス化とは?セキュリティの観点から解説
- 情報セキュリティのトラブルの主な原因とは
- ペーパーレスと情報セキュリティの関係性について
- まとめ
ペーパーレス化とは?セキュリティの観点から解説
ペーパーレス化とは、業務に使われてきた「紙」をできる限り排除し、電子化を進めていくことを指します。
ビジネスの現場では、これまで非常に多くの「紙」が使われてきました。
以下はその実例です。
・各種伝票
・契約書
・重要事項説明書
・顧客情報リスト
もちろん、業務上必要な書類はまだまだあります。
紙が増えれば業務の手間も増え、コストもかかります。
森林破壊や二酸化炭素の増加など、環境への悪影響も無視できないでしょう。
またコロナ禍の今、紙業務は在宅ワーク推進の妨げになりやすいという特徴もあります。
しかし、ペーパーレス化を実現すれば、これらの課題は解決可能
実際にコスト削減や業務効率改善のため、ペーパーレス化を推進する企業も少なくありません。
ペーパーレス化のメリットについて、もう一つ忘れてはいけないのが情報セキュリティについてです。
情報の電子化が進めば、担当者ごとにアクセス制限・閲覧制限を設けられるようになります。
誰がいつ、どんな情報にアクセスしたのか、記録を残すことも可能となります。
紙の重要書類のように、盗難リスクもありません。
また万が一火災が発生した場合、紙の書類は焼失する可能性が高いです。
一方で、電子化された情報であれば、クラウド上のデータを復元可能です。
「情報を守る」という側面から考えると、ペーパーレス化には非常に大きなメリットがあると言えるでしょう。
情報セキュリティのトラブルの主な原因とは
ペーパーレス化を進めるにあたって、「インターネットで重要なデータをやりとりするのは、不安」と感じる方も多いのではないでしょうか?
「万が一、不正アクセスによって情報が漏洩してしまったら…」と考え、ペーパーレス化に二の足を踏んでしまう事例は、決して少なくありません。
特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会が発表した「2018年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」によると、2018年にもっとも多かったのは、「紙媒体」の情報漏洩トラブルです。
443件中、132件が紙媒体でした。
一方で、インターネット経由の情報漏洩件数は118件、電子メールが95件です。
漏洩原因としてもっとも多いのは、「紛失・置き忘れ」で、こちらも紙媒体の取り扱いに関するトラブルが多くみられました。
これらのデータからもわかるとおり、インターネットや電子メールを経由して情報漏洩したケースよりも、紙媒体が原因であるケースが多いという現実があります。
紙媒体からは、「盗難」や「紛失」のリスクを断ち切れません。
鍵のない部屋で情報を管理すれば、誰でも自由に持ち出せてしまいます。
一方で、厳重に鍵のかかった部屋で管理しようとすれば、「鍵の管理」という新たな手間が発生するでしょう。
必要なデータを必要な場面で活用するのも、難しくなってしまいます。
ペーパーレスと情報セキュリティの関係性について
紙媒体の情報漏洩リスクを低減するために、役立つのがペーパーレス化です。
電子化された情報であれば、わざわざ「鍵のかかった部屋」で保管する必要もありません。
重要な情報は、アクセス制限やパスワードによって保護できますし、必要な場面ではいつでもすぐにアクセスできます。
情報セキュリティ対策を行いつつ、実際の業務の手間を軽減できる点が、ペーパーレス化のメリットだと言えるでしょう。
もちろんペーパーレス化にも情報漏洩のリスクはあり、しっかりと対策をする必要があります。
とはいえ「電子化→危険、紙媒体→安心」と思い込むのも危険です。
電子化された情報であれば、情報セキュリティ対策にも最新技術を活用できます。
ペーパーレス化を推進していく場合には、セキュリティ対策についても、しっかりと相談できるパートナーを選択しましょう。
株式会社InfoDeliverが提供する「COMITX」は、ペーパーレス化の推進によるセキュリティリスクの低減について積極的に取り組んでいます。
情報セキュリティが気になったときも、まずは一度ご相談ください。
まとめ
ペーパーレス化により、紙業務から脱却する企業も増えています。
それにもかかわらず、情報漏洩の原因媒体としては、「紙業務」がもっとも多いというのが現実です。
紙業務に潜む情報セキュリティリスクを把握した上で、ペーパーレス化への取り組みをスタートしてみてください。
ペーパーレス化が進めば、これまでとは全く異なるスタイルでセキュリティ対策ができるようになります。
業務効率改善との親和性も高いので、両方を一挙に進めていけるでしょう。
万が一情報漏洩トラブルが発生すれば、企業としての信頼度は著しく低下してしまいます。
紙業務に不安を抱いたら、COMITXでのペーパーレス化を検討してみてはいかがでしょうか。