カスタマーエクスペリエンス(顧客体験価値)の重要性を徹底解説
公開日:2022.10.31
カスタマーエクスペリエンス向上に向けて、具体的な取り組みをする企業が増えてきています。
とはいえ、「すぐに売上につながるわけではない部分にコストをかけるのはちょっと…」とためらう企業も、まだまだ多いのではないでしょうか。
カスタマーエクスペリエンスは、なぜこれほどまでに重要視されているのか、向上が求められる理由と共にお伝えします。
目 次
- なぜカスタマーエクスペリエンスが重要なのか
- 顧客体験価値の向上とは
- カスタマーエクスペリエンスの取り組み方法
- まとめ
なぜカスタマーエクスペリエンスが重要なのか
カスタマーエクスペリエンスが重視される理由は、消費者の中にモノよりもコトを重視する風潮が強まっているからです。
つまり「どの商品を手に入れるのか」という点よりも、「どんな経験を通じてその商品を手に入れるのか」「その商品を手に入れた結果、どのような経験につながるのか」という点を重視する顧客が増えているということです。
市場にはモノやサービスがあふれ、料金や性能による差別化も難しくなってきています。
こうした状況の中、「より豊かなカスタマーエクスペリエンスを提供してくれる企業」を支持する顧客が増えているのです。
モノやサービスを選ぶ段階でワクワクさせてくれたり、快適な環境でショッピングできたり、企業側の対応に安心感を抱けたりするのは、顧客にとって非常に大きな魅力です。
豊かなカスタマーエクスペリエンスを提供できれば、その顧客はリピーターになってくれたり、企業のファンになってくれたりする可能性も高まるでしょう。
一方で、カスタマーエクスペリエンスを意識しない企業にとっては、「より豊かなカスタマーエクスペリエンスを提供する企業に顧客を奪われる危険性がある」ことを示しています。
アクセンチュア戦略コンサルティング本部が行った世界の消費者動向調査(Accenture Global Consumer Pulse Research) によると、61%の顧客が、カスタマーエクスペリエンスの質の低さを理由に、1年間で少なくとも1社の企業との取引をやめていることが判明しています。
参考:アクセンチュア「最高の顧客体験で期待値を超える 現代消費者の求めるものは想定以上」
https://www.accenture.com/jp-ja/insight-exceed-expectations-extraordinary-experiences
多くの企業がカスタマーエクスペリエンスを重視しているのは、より多くの顧客を獲得し、満足させるためだけではなく、既存の顧客や自社の利得の仕組みを守るためでもあるのです。
顧客体験価値の向上とは
カスタマーエクスペリエンスを日本語に翻訳すると、「顧客体験価値」です。
顧客体験価値の向上とは、顧客に対して商品やサービスの提供を通じ、より豊かな「経験」を与えることを言います。
株式会社日経リサーチが行った調査によると、2021年から2022年にかけて、自社ビジネスにおいてもっとも重要なのは「顧客ニーズの変化への対応」と答えたビジネスパーソンが64%に上りました。
顧客視点を基本とする取り組みの重要性を理解し、そのために顧客体験価値の向上に努める企業が約20%という結果になりました。
参考:株式会社日経リサーチ 「CX(顧客体験)向上、過半数が必要性認識」
https://www.nikkei-r.co.jp/column/id=7728
コロナ禍により、世の中の仕組み全体が大きく変わっている時代だからこそ、顧客体験価値向上に向けて、より一層の取り組みをする企業も増えていくのではないでしょうか。
カスタマーエクスペリエンスの取り組み方法
カスタマーエクスペリエンス向上に向けた具体的な取り組みにおいては、以下の3つの要素を意識してみてください。
・感覚
・知覚
・趣味や関心
丁寧な接客や商品そのものへの満足度を高め、カスタマーエクスペリエンス向上を目指すのが、顧客の感覚に訴えかける方法です。
知覚に訴えかける方法は、お店の雰囲気やサイトの使い勝手の良さなど、五感に訴えかけるものを言います。
「オンラインショッピングでの無料試着サービス」なども、こちらに当てはまるでしょう。
自身の興味・関心に合わせて、興味を持てるプロモーションをすることも、カスタマーエクスペリエンス向上のポイントです。
顧客は、より素早く自分の好みの商品・サービスに到達できますし、わざわざ自分から情報を探し出す必要がありません。
カスタマーエクスペリエンス向上に向けた取り組みは、これら3つのポイントを押さえながら、複合的に実践するのがおすすめです。
まずは、自社のカスタマーエクスペリエンス向上を妨げている要素が、どこにあるのかを明らかにしましょう。
その上で、より効果的な対策を取り入れていくのがおすすめです。
「ウェブサイトが見づらい」という不満がある場合は、より使い勝手の良いサイトデザインに変更しましょう。
「サービスを受けられるまでの待ち時間が長い」という場合は、業務効率化に向けた取り組みをするのがおすすめです。
接客に関する不満が多い場合は、接客のどこに問題があるのか、より深く掘り下げていくのがおすすめです。
デジタルテクノロジーを導入したり、接客プロセスの見える化をしたりすることで、カスタマーエクスペリエンス向上につなげられる可能性もあるでしょう。
まとめ
カスタマーエクスペリエンスを重視する企業は、徐々に増加してきています。
流れに乗り遅れれば、自社の顧客を奪われることにもなりかねません。
カスタマーエクスペリエンスの意味を正しく把握した上で、具体的な取り組みをスタートしましょう。
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デジタルテクノロジーを賢く活用し、自社の強みを活かしていきましょう。