AIを活用したAI査定とは?具体的な事例をご紹介

2022.10.03

著者プロフィール

范 蘭芳(はん らんほう)

株式会社InfoDeliver 取締役
COMITX事業ユニット CEO

常に「最⼩コスト」の精神と「Day1(初⼼)」の⼼構えで、将来を⾒据えたお客様のための価値創造と⾃らの進化に挑んでいきます。


 

 

査定業務へのAI導入を検討する段階で、気になるのが「従来の査定方法とはどんな点で異なるのか」という点です。

 

今回は従来の査定業務とAI業務の違いについて、業務目線と顧客目線のそれぞれから解説していきます。

企業にとってのAI査定のメリット・デメリットや具体的な事例など、導入検討時に役立つ情報をまとめます。

 

目 次

  • 従来の査定業務とAI査定の違い
  • AI査定のメリットとデメリット
  • AI査定の事例をご紹介
  • まとめ

 

 

従来の査定業務とAI査定の違い

 

AI査定の導入を検討する際に気になるのが、従来の査定業務との違いについてです。

 

「それほど違いがないのであれば、わざわざコストをかけて導入しなくても…」と思うのは、当然だと言えるでしょう。

導入する価値があるのかどうか、業務目線・顧客目線のそれぞれからチェックしてみましょう。

 

★業務目線

 

従来の査定業務では、企業側は査定担当スタッフが1件1件の情報を精査して、査定結果を導き出していました。

 

査定には、業務に関する専門知識が求められます。

判断に困る場面では、これまでの経験がものを言う場面も多いでしょう。

豊富な知識・経験を有するスタッフは限られており、業務量が増えれば増えるほどに負担は増加してしまいます。

 

査定数が多いときは人海戦術で乗り切っているものの、査定業務がボトルネックになることは企業として「ある程度は仕方がない」と認識されていました。

 

一方AI査定では、査定業務の主たる部分を担うのはAIとなります。

ヒトが行う業務は、査定に必要なデータの取り込みや送信、そしてAIが導き出した査定結果の最終チェックです。

業務負担は大幅に軽減し、業務の属人化の解消にも役立ちました。

AIに業務を担当させることで査定終了までの時間は短くなり、業務プロセスの滞りも解消されました。

 

また、ヒトではなくAIが査定業務を実施することで、経験だけに頼らない、より均一化された査定結果を導き出せるようになりました。

 

★顧客目線

 

従来の査定業務では、まず顧客側から査定に必要な情報を提出する必要がありました。

申込書や査定に必要な各種書類は郵送もしくは持参し、査定結果が出た段階で担当スタッフから連絡をもらうスタイルが一般的でした。

 

査定結果を得られるまでの時間は状況によって異なり、タイミングが悪ければ数日から1週間程度待たされてしまうケースも珍しくありませんでした。

 

査定の途中で何らかの不備が発見された場合、契約・支払い完了までさらに時間がかかるというデメリットも発生してしまいます。

 

AI査定の場合は、必要な情報をデータとして送信できるようになり利便性が向上します。

査定結果を得られるまでの期間も短く、契約や支払いまでの一連の流れをスピーディーに完了できます。

 

書類に不備がある場合でも、早い段階でコンピューターが自動チェックしてくれるため、「長い時間待って、訂正してさらに待つ」という無駄を省けるようになっています。

 

AI査定のメリットとデメリット

 

 

業務目線・顧客目線から見た違いからもわかるとおり、AI査定導入のメリットは「効率化」にあります。

 

ボトルネックになりがちであった査定業務が効率化されれば、業務プロセス全体の改善につながります。

企業にとっては「業務負担の軽減」や「属人化の解消」、「査定結果の均一化」などのメリットが生まれますし、顧客にとっても「待たされない」というメリットは、非常に大きなものだと言えるでしょう。

 

一方で、AI査定導入には以下のようなデメリットもあります。

 

・導入コストの負担

・情報漏洩リスクの増大

 

AI査定システムを本格導入するのであれば、こうしたデメリットに対してどう対処していくのかも、事前に検討しておきましょう。

 

AI査定の事例をご紹介

 

査定業務に潜む課題を解決するため、すでにAI査定を積極的に導入している企業もあります。

2つの事例を紹介しましょう。

 

損害保険会社のA社では、保険金の不正請求を感知するために、AI査定を導入しました。

過去の不正請求事例から学んだAIは、不審な点がある査定案件を自動的に感知して知らせてくれます。

不正の可能性をいち早く見つけられる体制が整ったため、保険均支払い業務全体をスピーディーに進められるようになりました。

 

生命保険会社のB社では、保険申し込み書類と健康診断表のデータエントリー業務にAI×OCRを導入しました。

手書きの複雑な書類も自動でデータ化される仕組みを整えたことで、申し込み時の査定スピードが大幅に向上。

申し込み完了までの日数が減り、顧客の利便性向上につながりました。

 

まとめ

 

AI導入によって、査定業務にはさまざまな差が生まれます。

煩雑な業務だからこそ、最新テクノロジーも上手に活用し効率化を目指していきましょう。

 

AI導入でデメリットになりやすいのが初期費用ですが、COMITXならその点も安心です。

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