AI導入による査定業務のプロセス改善と方法について

 公開日:2022.09.19

著者プロフィール

范 蘭芳(はん らんほう)

株式会社InfoDeliver 取締役
COMITX事業ユニット CEO

常に「最⼩コスト」の精神と「Day1(初⼼)」の⼼構えで、将来を⾒据えたお客様のための価値創造と⾃らの進化に挑んでいきます。

金額や等級を決定するために、さまざまな情報を判断する査定業務。

専門的な知識を求められ、また業務プロセスが煩雑になってしまいがちです。

業務効率化を進めていく上で、避けては通れないプロセスの一つだと言えるでしょう。

査定業務の効率化を進める上で、おすすめの方法と言えば「AIの導入」です。

AI導入によってどんな変化がもたらされるのか、また、そもそもなぜ査定業務の効率化が必要なのかをチェックしてみましょう。

目 次

  • AI導入で査定業務を効率化
  • 業務プロセス改善の必要性
  • AIによる査定業務の導入方法とは
  • まとめ

AI導入で査定業務を効率化

多くの業種において、負担になりやすいのが査定業務です。

その後の契約や支払いのために、査定は正しく行われる必要があります。

とはいえ正しい査定を行うためには業界に関する専門的な知識が必須ですし、さまざまな情報を包括的に判断するよう求められます。

下記の特徴が組み合わさり、契約や支払いに関する一連の業務プロセスの中で査定業務がボトルネックになってしまうケースも多くみられます。

・査定業務を担えるのは限られた従業員のみ

・正しく査定するために、業務プロセスが複雑化している

・繁忙期に、大量の業務が発生する恐れがある

査定業務を効率化できれば、業務プロセス全体の流れも効率化できますし、業務を担う従業員の負担軽減にもつながるでしょう。

査定業務を効率化する方法としておすすめなのが、AIの導入です。

ディープラーニングを活用すれば、AIにビッグデータから査定のポイントを学ばせることが可能となります。

これまでヒトが「経験」や「知識」に基づいて行っていた業務を、自動で完了できるでしょう。

AIによる自動化が実現すれば、査定業務は格段に効率化されます。

スピーディーに査定を完了できれば、契約や支払いまでの期間も短くなるでしょう。

「できるだけ素早く手続きを進めたい」という顧客ニーズにも、無理なく対応できる環境を整備できます。

業務プロセス改善の必要性

これまでヒトの手で査定業務を行ってきたところにAIを導入するためには、さまざまな準備を整える必要があります。

導入エンジンの決定はもちろん、業務プロセスの見える化や課題の明確化など、手間もコストもかかってくるでしょう。

ここで気になるのが、「そこまでして業務プロセスを改善する必要性はあるのか」という点です。

業務プロセス改善が求められる背景には、「長時間労働の是正」と「コスト削減」という2つの事情があります。

働き方改革により、企業は生産性を向上させ残業時間を短縮するよう求められています。

これまでと同じ業務を短時間で行うためには、効率化が必須です。

そのためには業務プロセスを明らかにした上で、無駄を省き、より効率的な方法へと改善していく必要があるでしょう。

2020年に発表されたデータによると、日本の労働生産性は時間当たり47.9 ドルで、OECD加盟37カ国中21 位です。

これは主要7か国の中で最下位の数字であり、1970年以降この状況は継続しています。

参考:公益財団法人 日本生産性本部 「労働生産性の国際比較2020」

https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/report_2020.pdf

国際社会の中で日本企業が競争力を維持し続けるためには、労働生産性を上昇させる必要があります。

そのために求められるのが、業務プロセス改善であり、効率化なのです。

また、コスト削減を目指して業務プロセス改善に取り組む企業も多くみられます。

業務プロセスの無駄を省けば、人件費や物流コストの削減が可能になるでしょう。

限られたコストをより効率的に使うためにも、業務プロセスの改善は必須と言えます。

AIによる査定業務の導入方法とは

業務プロセスを改善する意味やAI導入によるメリットがわかったところで、気になるのが実際の導入方法についてです。

AI導入は以下の手順で進めていきましょう。

1.査定業務に関する課題の整理

2.AI導入範囲を決定

3.学習用データを用意

4.導入AIの選定

5.AIの試験導入

6.フィードバックと改善

7.AIの本格導入

AIで業務プロセスの改善を図るためには、まず「どのような課題を解決したいのか、またそのためにどのようなシステムが必要なのか」を明確にする必要があります。

その上で、AI導入について必要な準備を整えていきましょう。

AI導入をサポートできるツールの一つが、COMITXです。

ビジネスアナリストが、査定業務へのAI導入についてもしっかりとサポートいたしますので、安心してお任せください。

まとめ

査定業務にAIを導入すれば、業務は格段に効率化されます。

これまで抱いてきた悩みや課題も、解決へと導いていけるでしょう。

査定業務を含め、業務プロセスの改善は多くの日本企業が共通して抱えている課題の一つです。

AI導入で業務プロセス効率化を目指すのであれば、COMITXをご活用ください。

業務負担を軽減するとともに、査定結果の均一化や業務の属人化の解消にも役立てられます。