SaaS導入のすすめ!業務効率化を成功させる手引き

2022.06.20

著者プロフィール

范 蘭芳(はん らんほう)

株式会社InfoDeliver 取締役
COMITX事業ユニット CEO

常に「最⼩コスト」の精神と「Day1(初⼼)」の⼼構えで、将来を⾒据えたお客様のための価値創造と⾃らの進化に挑んでいきます。


 

 

今、企業に求められているのが、より一層のクラウド活用です。

これまで以上にクラウド化を進めることで、さまざまなメリットを期待できると言われています。

 

では具体的に、どのような場面でクラウド活用の必要性が注目されているのでしょうか。

本記事ではクラウド活用やクラウド化に関する基本的な知識をまとめます。

SaaS導入の成功事例もチェックしてみましょう。

 

目 次

  • クラウド活用の必要性
  • SaaS・PaaS・IaaSの違いと特性
  • SaaS導入に伴う効率化の成功事例
  • まとめ

 

クラウド活用の必要性

 

これまでは、それぞれの企業が業務内容・環境に合った独自システムを構築するスタイルが一般的でした。

社内システムであれば、業務内容に合わせた調整や変更が容易であるというメリットがあります。

また、重要な情報が企業内に保全されるため、セキュリティ対策も実施しやすいという特徴もありました。

 

しかし一方で、以下のようなデメリットがあったのも事実でした。

 

・限られた環境下でしか業務に従事できない

・開発コストが高く、時間もかかる

・一定レベルのITリテラシーを求められる

・システムの保持や更新に、手間やコストがかかる

 

特に既存システムの保持や更新にかかる手間やコストは、非常に大きな負担になってきています。

こうした課題を解決するために、注目されるようになったのがクラウドです。

 

クラウドを活用すれば、それぞれの企業が独自システムを構築する必要はありません。

インターネットを通じて、どの端末からでも業務を遂行できるでしょう。

システムの保持や更新、セキュリティ対策についても、ベンダーにお任せできます。

企業としては、自社のコア業務に集中できる環境が整うというわけです。

 

新型コロナウイルス感染症の拡大によって、リモートワークのニーズが高まる中で、「オフィスに行かなければ仕事ができない」という状況は、非常に大きなリスクとなりました。

危機的な状況に対応するため、急ピッチでクラウド化を進めた企業も少なくありません。

 

また働き方改革に対応するため、生産性向上を目指す企業も増加中です。

独自システムに手間やコストをかけるよりも「クラウド化を通じて業務効率を向上させ、コストダウンにつなげよう」という考え方も、徐々に浸透しています。

 

これまではネックとして考えられてきたセキュリティ対策についても、ベンダーが常に最新の対策を講じてくれます。

 

「企業が保有する情報を、より安全に保護したい」と考える方にとっても、クラウド活用の必要性が高まっているのです。

 

SaaS・PaaS・IaaSの違いと特性

 

 

社内システムのクラウド化は、「ただやみくもに進めれば良い」というわけではありません。

クラウドには3つの種類があり、自社の条件や環境に合わせて、より良いサービスを選択する必要があります。

クラウドコンピューティングの3つの種類、SaaS・PaaS・IaaSについて、それぞれの違いと特性を解説します。

 

★SaaSとは

 

SaaSは、インターネットを通じて、ソフトウェアを提供する方式です。

サービスを契約すれば、コンピューターで特定の業務をするためのソフトウェアを、インターネットを通じて利用できるようになります。

ソフトウェアの自由度は低いものの、IT知識や技術がなくても利用しやすいというメリットがあります。

 

★PaaSとは

 

PaaSは、インターネットを通じて、ネットワークやサーバーといったプラットフォームを提供する方式です。

サービスを契約すれば、プラットフォーム上で自社のシステムやアプリケーションを稼働させられます。

SaaSよりも自由度が高く、社内業務に合ったシステムを運用できる点や、開発環境整備にかかる負担を軽減できる点がメリットです。

 

★IaaSとは

 

IaaSはPaaSよりもさらに自由度が高く、インターネットを通じて、インフラを提供しています。

拡張性に優れ、ユーザーが自由にカスタマイズできる一方で、開発には高度な知識を求められます。

また、維持・運用・セキュリティ対策等も、ユーザーが自分で行う必要があります。

 

SaaS導入に伴う効率化の成功事例

 

最後に紹介するのは、SaaS導入で効率化に成功したA社の事例です。

A社では、SaaSでオフィスソフトを導入しました。

これによって、場所を選ばずに、手元のデバイスから各種書類の作成・確認が可能な環境を整備しました。

さらに、クラウドストレージと併用することで、作成した書類の共有や共同編集も手軽に行えるようになっています。

テレワークへの対応も順調に進み、コスト削減にもつながっています。

 

株式会社メタップスが発表した「コロナ期のSaaS導入変化でふり返る2020年」

SaaS利用実態調査レポートによると、SaaS導入目的でもっとも多かったのが「業務の効率化のため」という理由でした。

約7割の利用者が、効率化を意識してSaaSを導入しています。

参考:「コロナ期のSaaS導入変化でふり返る2020年」SaaS利用実態調査レポート

https://www.metapscloud.com/report_20201229.html

 

まとめ

 

さまざまな事情により、ビジネスを巡る環境は大きく変化しようとしています。

社内システムでの対応に限界を感じ、クラウド化の必要性を認識する方が増えてきています。

クラウド化が実現すれば、テレワークの推進や充実したセキュリティ対策、システム維持に関わる各種コストの削減にもつなげられるでしょう。

「クラウド化で何が変わるのか?」「うちの会社にはどんな方式が合っているのか?」と思ったときには、COMITXをご活用ください。

 

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