DX(デジタルトランスフォーメーション)のメリットとデメリットとは

 公開日:2022.03.21

著者プロフィール

范 蘭芳(はん らんほう)

株式会社InfoDeliver 取締役
COMITX事業ユニット CEO

常に「最⼩コスト」の精神と「Day1(初⼼)」の⼼構えで、将来を⾒据えたお客様のための価値創造と⾃らの進化に挑んでいきます。

これからの時代、企業が勝ち残るために重要視されているのがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。

最近耳にする機会も増えているキーワードですが、「いったいなぜこれほど重要視されているのか?」と、疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。

DXが重要されている理由や背景について説明すると共に、DX導入によるメリット・デメリットをお伝えします。

導入するべきかどうか悩んだときには、ぜひ参考にしてみてください。

目 次

  • DX(デジタルトランスフォーメーション)がなぜ重要視されるのか
  • DX導入のメリットとデメリットをご紹介
  • DX導入しない企業との結果の違いとは
  • まとめ

DX(デジタルトランスフォーメーション)がなぜ重要視されるのか

DXとは、各種デジタル技術を活用することで、ビジネス全体を変革していく様子を指します。

今DXが重視されているのは、企業としての競争力を失わないためです。

技術革新がスピーディーに起きている中で、最新技術を用いて業界全体に変革を起こす企業が増えてきています。

たとえば今、私たちにとって「ネット上の音楽配信サービスを利用すること」は、当たり前の行動と言って良いでしょう。

わざわざCDを購入しなくても、より手軽に音楽を楽しめる環境・サービスが充実してきています。

新たな企業が売上を伸ばしている一方で、昔ながらのやり方にこだわる企業は、新たな戦略を求められることになります。

その結果、競争力が低下し、撤退を余儀なくされるケースも少なくありません。

最新技術による破壊的イノベーションが次々と発生する中で、既存のビジネスモデルを柔軟に変更できないままでいれば、日本経済の競争力はより一層低下していってしまうでしょう。

また労働人口の減少や働き方改革に対応するために、求められるのが業務の効率化や生産性の向上です。

大量の紙業務が残っている企業も、今はまだなんとか対応できているかもしれません。

しかし近い将来、さらに人手不足は深刻化すると予想されています。

紙業務が残っていれば、印刷業務やデータエントリー業務による負担は、より一層大きなものになっていきます。

ノンコア業務への負担からコア業務が疎かになれば、業務プロセスはうまく回らなくなってしまうでしょう。

こうした課題を解決するためにも、最新デジタル技術は重要な役割を果たしてくれます。

DX導入に向けて二の足を踏む企業は多いですが、企業存続のために必要不可欠なものであると認識しておきましょう。

DX導入のメリットとデメリットをご紹介

DX導入についてより深く検討するため、メリット・デメリットを解説します。

DX導入のメリットは、以下のとおりです。

・業務の生産性向上につながる

・企業としての競争力を高められる

・BCP対策になる

・複雑化した社内システムの解消につながる

自社の業務環境に合った最新技術を導入できれば、ヒト×デジタルで生産性を向上させていけるでしょう。

人件費を含めた各種コストの削減、作業時間の短縮によって、企業や商品の競争力を高められます。

また近年、注目されているのがBCPです。

万が一重大な危機に見舞われた際に、いかに素早く業務を立て直すかは、重要なポイントです。

DX導入による業務の効率化や見える化が進んでいれば、計画策定も容易になるでしょう。

日本企業の中には、複雑化し使いにくくなった社内システムを放置しているところも少なくないと言われています。

DXを導入すれば、こうした課題の解決にもつながっていきます。

一方で、DX導入のデメリットは以下のとおりです。

・時間がかかる

・コストがかかる

既存システムから脱却し、新しい仕組みを取り入れるためには、時間もコストもかかってしまいます。

もちろん、相応のIT知識・技術も求められるでしょう。

DX導入そのものにはメリットが大きいものの、導入に向けたデメリットが気になり、一歩踏み出せない企業が多いと思われます。

DX導入しない企業との結果の違いとは

DX導入しない企業にとって、問題になるのが「2025年の崖」です。

「2025年の崖」とは、2018年に経済産業省が公表した、DX導入しない場合に発生するリスクを指します。

これにより、「DXを推進しない場合、既存システムの保守費用が高額になる」と指摘されています。

現在社内で使われている既存システムも、ずっと継続して使用できるわけではありません。

DX導入を後回しにしていると、システム全体を把握している社員がいなくなり、更新や改修が難しくなる可能性もあるでしょう。

またシステムの維持費やメンテナンス費用の負担は、年々大きくなってしまいます。

DX導入が進まず、複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合、2025年以降の経済損失は、最大で年間12兆円にも上ると予測されています。

この数字は現在の約3倍で、DX導入しない企業にとって、非常に重い負担になってしまうでしょう。

参考

デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会

「DXレポート ~IT システム「2025 年の崖」の克服と DX の本格的な展開~」

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_03.pdf

一方で、うまくDX導入を進めた企業は、業務効率化や人的リソースの有効活用に成功し、その競争力を増していきます。

両者の結果の違いは非常に大きく、DX導入を積極的に推進していくことが大切です。

まとめ

DX導入には時間もコストもかかりますが、現在抱えている課題の抜本的な解決策になる可能性があります。

導入しないまま時間だけが過ぎていけば、企業として非常に大きなリスクを抱えてしまうでしょう。

DX導入方法で悩んだときは、COMITXをご検討ください。

各種デジタル技術によって、お客様それぞれの課題解決へと導いていきます。