AI×OCRの有効性とは?OCRの違いとAI×OCRの導入事例についても解説
公開日:2021.05.26
AIデータエントリーに興味を抱いている方にとって、気になるのは「AI×OCR」の詳細についてではないでしょうか。
「これまでのOCRとどう違うのか?」「具体的な導入メリットはどんなところにあるのか?」など、検討段階で抱えがちな疑問点を解消しましょう。
AI×OCRについてわかりやすく解説すると共に、導入事例を紹介していきます。
目 次
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- AI×OCRとOCRの違いとは?
- AI×OCRの導入メリットについて
- AI×OCRの導入事例をご紹介
- まとめ
AI×OCRとOCRの違いとは?
AI×OCRと従来のOCRの違いは、その仕組みにあります。
従来のOCRにAI(人工知能)をプラスしたものが、AI×OCRです。
AI×OCRは、データエントリー業務の効率化のためにさまざまな企業・分野から注目されているシステムです。
ではなぜ、OCRにAI技術を組み込む必要があったのでしょうか。
これには、従来のOCRが抱えてきた課題が関連しています。
スキャニングした画像から文字情報を読み取り、文字情報へと変換するのがOCRの役割ですが、実際に扱ってみると以下のような悩みを抱えるケースも少なくありませんでした。
・手書き文字が読み取れない
・異なる帳票データを読み取るためには、詳細な事前設定が必要になる
非常に便利な側面がある一方で、使えるシーンが限られていたOCR。
このデメリットを解消するために注目されたのがAIです。
AIの特徴は「ディープラーニングによって、手書き文字の癖や異なる帳票への対応を覚えられる」という点にあります。
つまりAI×OCRは、これまでのOCRでは不可能であった以下のような対応を可能にしています。
・手書き文字の読み取り対応
・さまざまなフォーマットへの自動的な対応
・他システムとの連携
これまで以上に使い勝手が良くなっているのが、AI×OCRの特徴です。
「OCRでは対応できる範囲が狭く、扱いにくかった」という企業においても、AI×OCRは高く注目されています。
AI×OCRの導入メリットについて
ここからは、より具体的な導入メリットについて見ていきましょう。
AI×OCRを導入するメリットは、以下の3つです。
★手書き文字の高精度な認識が可能
OCRでは、手書き文字の読み取りが非常に困難でした。
AI×OCRであれば、以下のような文字でも高確率で読み取ることが出来ます。
・癖の強い文字
・取り消し線で訂正した箇所がある文章
・一部が罫線にかかっている文字
・かすれ文字
・文字同士が接触している文章
これらの文字を認識できるのは、AIが膨大な画像データの中から認識パターンを学習していくからです。
多くの文字を認識してくれるからこそ、人の目で行う最終確認も以前よりも効率よく進めていけます。
★幅広い帳票に対応できる
どのような帳票のデータを入力したいのかは、業態によって異なります。
また同一企業内においても「今日は契約書、別の日には領収書をデータ入力したい」というケースも多いでしょう。
こんなときでも、AI×OCRなら難なく対応可能です。
OCRでは定型帳票のみに対応していましたが、AI×OCRにはそのような制限はありません。
「とにかくスキャンしてデータを読み取ればOK」という環境を実現できるので、業務の効率化につながります。
★RPAとの連携が可能
RPAとはRobotic Process Automationの略で、人が行う業務をロボットに代行させることを言います。
AI×OCRとRPAを連携すれば、読み取った情報を入力する部分まで自動化できます。
データの認識から読み取り、そしてデジタルデータ化までを自動でできれば、人が関わる部分はごくわずかで済むでしょう。
業務の効率化とともに、人件費の削減にもつなげていけます。
AI×OCRの導入事例をご紹介
AI×OCRの導入を迷っている方に向けて、具体的な事例を2つ紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
★AI×OCRで紙の資料のデジタル化を推進
契約書や証券類など、重要書類を紙で保管していたA社。
テレワーク推進のため書類のデジタル化を推し進めることになり、AI×OCRを導入しました。
資料がすべてデジタルデータ化されることで、検索環境も向上。
また重要資料の紛失リスクも低下しました。
★AI×OCRの活用で人手不足と働き方改革に対応
これまで、人の手でデータエントリー業務を行っていたB社。
人手不足から残業が増え、社員の不満につながっていました。
そこで業務効率を改善するため、AI×OCRの導入を決定。
データエントリー業務の負担が減少したため、無駄に分散していた労働力がより注力したい部分に集中させられるようになり、社員の不満や人手不足も解消することができました。
まとめ
AI×OCRを導入したAIデータエントリーは、今注目を集めているサービスの一つです。
データエントリーに関連する課題を最新システムを使って上手に解決していけます。
OCRよりもその精度は格段に向上していますから、活用できる場面も多いはずです。
とはいえ、AI×OCRも完璧ではありません。
データ入力のミスを無くすためには人の目による最終確認が必要ですし、AI×OCRを最大限活用するためには、相応のプロセスデザインが必要です。
ただ単純に「AI×OCRを導入すれば良い」と考えるのではなく「便利なシステムを活用できる環境をいかに整えていくか」を検討していきましょう。
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